2013年3月発行海月通信第80号掲載
今58才である。たったそれだけの事であるが、このたった58才の中に、いろいろと詰めもんがされるのであるが、若い頃に見たり考えたりしていた事が、なんであったのかと思う。美術について、いいとか悪いとか言っていた事も、時間が過ぎてしまうと、又そっくりと変化している。
人生とは解からんでいいのであるが、いろいろと迷っていると云うのは欲で、あーでもないこうでもない。自分の中でよりいい方法があると考えているのであるが、挙げ句の果てが、わからなくなり、自分がやろうとする事が解らなくなり止めてしまう。しかし今になって解ることであるが、ことさら人生を難しくする事なく、単純に相手の言っていることを聞き、素直にそれを行動に移せる事が、人生を豊かにし、面白くしていく事である。
だから何ごとも体験をしていかんと、解からんのであるが、人生とは簡単にしていくことが一番早くその思っている事にたどり着くのでないかと思う。ズバリ素直にその事をする。いわれた事を疑う事なくやる事である。1997年9月24日 MEMOより
