2014年1月発行海月通信第85号掲載

この間、大阪黒門市場近く、昔の長屋の2階にある「御蔵跡」というART SPACE(土師清治さんがオープンして我々のアジトになっているのです)、そこで、「春成こみち」さんの「SADA」というタイトルの個展をみた。これは手前みそで恥ずかしいのですが、土師さんから「遠隔操作」という事でテーマを出してくれと頼まれて、僕の堀尾貞治の「貞」から取ったモノ。何の事か解らへんのですがそれをテーマに、春成こみちさんの感性で英文字を使用して「SADA」と云う文字を、長屋の2階いっぱいに展開されたものです。
この展開のさせ方が長屋の場を全部呼吸させると云うか、一体感で迫って来るものがありえらく感動した。このまま直ぐ今、美術館が買い上げたら皆どんなに元気が出るかと思った。これは余談。その迫力を感じて、何も特別なホワイトキュープの画廊空間や、美術館の完備された所でないといけないようにして来た事を恥ずかしく思った。
画廊とか云うのは、元々商売の為に出来たもので、そう云うケッタイなものを全部取ると、ただ見せる手段が変わるのだと思う。
(紙面の都合で文章は次号に続きます。クラゲ) 2013年11月18日朝