元気

2010年5月発行海月通信第63号掲載

 元気というのは体力の事を言っているのであるが、本当は精神の事である。人間というのは、生まれると同時に死に向かっているのであるが、体力というのは、消耗しているので科学的、に云うとだんだん弱っているのであるが、精神と云うのはこの反対でだんだんと練れば練る程強くなり、うなりだして来るのである。

 普通は体力が落ちると精神も比例して落ちこんでいるが、そうでなくて眼や手がなくなっても、それを跳ね返して、日常の健常者と同じように、行動している人がいるのは、この精神の立ち上がりが、その眼をとられたり片足をとられたりする事で、逆にそれを克服する力が湧いてくるこの事が元気。1997年4月2日 MEMOより

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