2009年1月発行海月通信第55号掲載

自己尊重というのは、自分を守るという風に考え勝ちである。その在り方はまず、相手の立場を考えてしゃべることからはじまっているが、とかく自己の主張やあり方を少しでも相手に早く伝える事から自己尊重という事を主張しがちで、その主張がダメということになると必ず戦いというか、大小こそあれケン力を持つことになる。まずその在り方を相手に主張するなら、その主張の内容を相手に当てはめ、のち語り出すという手順が必要である。
これは普通は先輩とか年上の人に対しては考えなくても聞くというところから入っているので、まあ、あまり間違いをおこさないが、対等であるとか親しい友達や仲間については、自分の意見を抑えて相手の考えを聞こうとする、そこからである。ところが、友達とか年下の人に対しては、このことが大変難しく、往々にして自分の考えている事は間違いないという事で、聞くどころか決めつけてかかっている。このところで例えその内容に間違いがなくても、それは入口の姿勢として間違いなのである。これが身近なヨメはんとか子供になると、このあり方が俺は家の主であるからとエバルので、もっと始末が悪い。
何も遠慮して聞くというのではないが、気持ちのスジを恥ずかしがらずにしてモノを云うことである。聞き方の順番と表現である。まず自己尊重とは相手をたてる。だからいつも他のあり方から聞く。1995年6月26日 MEMOより