2011年7月発行海月通信第70号掲載

創作の楽しさというのは、自分もわからん自分をみる事である。それは常に我々の頭や観念ではなく、リアルに出来ているものである。
自分が一番喜べるのは初めてみることの歓びである。思いがけないものと遭遇したとき一瞬にして引き付けられるといった心の自然の高揚を素直に感じる事が出来るのである。第三者はそういう事でなくて、その出来の良し悪しをいっているのである。本人が新鮮な気持ちで関わらないかぎり、そこには歓びというものは誕生してこない。
いつの場合も新しくモノをつくるから、自分の全神経がそのことに働くから、そういう新しい歓びに触れるというか、入っていく等々があれば、次々と考えなくても新しいことが連動している。1998年2月20日 MEMOより