2003年5月発行海月通信第21号掲載

人間は誰でもおおちゃくで、今しなくてもその内出来る時にと思って、すぐに出来る事を後回しにしていて、あげくのはては忘れて消えてしまう事が多い。ところが、このいつでも出来る事をその時その時に、やっておくと、とてもいいものがある事がわかった。
完全なものはできないまでも、仮に出来ることを形にしているとその形から次の形が自然に出来てきて、そのものが知らないうちに動き出すということである。これは僕が物作りをしていてエスキース・ノートに考えを書きなぐっているだけであるが、この簡単な書きなぐりが磁石の力のように次の形、イメージをそこにつけてくるのである。
人間関係でもそうであるが、「こんな事を」と気のついた事を相手にいっているとそこから自分が考えていたより、いい知恵や方向が出てきて次々と仕事が進んでいく。1995年11月25日 MEMOより