考え

2009年11月発行海月通信第60号掲載

 人間は自分がこうだから人もこうだと決めつけて考えを推しはかっているが、本当は犬や猫と同じで相手と云うのは、いつも何も考えていないといった方がいい。もし考えていたとしても、それは僕が考えるようにではなく考えているのである。

 それぐらいはっきりとした事であるのに、相手以上に考えて抜き差しならぬ思いになることがある。それは考えと云うのでなく迷いなのである。自分がこう考えるから相手もきっとこう考えている。という思い込みが、心を小さく不自由にしている事でないかと思う。

 考えと云うのはおよそ空回りしている自分の迷いである。1997年1月30日 MEMOより

タイトルとURLをコピーしました