人のいうこと

2005年1月発行海月通信第31号掲載

 日々の作業の中でよく慣れたやり方とか癖というのがある。そういう作業をみて年寄りがこうしたらいいとアドバイスをしてくれるが、自分のやり方が一番いいと思っているので、なかなか年寄りの云うことを聞かない。いつもうるさいと聞いているだけで、その内容を聞いてなくて自分流で押し通して来た。

 最近になってひやかしに聞いた通りやってみるかと思って、その通りにやってみたら、そうするとその作業性が良くしかも作業が楽でもちろん能率もすこぶるいい。今までのやり方の1/3くらいの早さで仕事が片づく。

 何か一度に寒いようなものを感じた。それから何でもない人の云うこともよく耳を傾けるとキラキラと輝いた宝物が一杯あることが判ってきた。それはその人の宝物や苦労の時間をひとつの言葉でくれるのである。お金ならいっぺんに飛び付くのに自分はアホやなあと思った。1996年7月12日 MEMOより

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